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「次第(しだい)を調(ととのえ)る」という言葉があります。お茶の世界で、器の付属品を揃えることですが、調えることによって、道具の作者や伝来、銘などがわかり、美術品としての価値が決まるとても重要なことだとされています。

言うまでもなくライカはドイツのみならず世界を代表するカメラ。大切な一生もののライカをいつまでも身近に置いておく、飾っておくために、専用の袋を仕立ててみてはいかがでしょうか。写真の袋は仕覆(しふく)と呼ばれ、お茶の茶入を仕舞っておくための袋。今回は絹の布に錫を箔加工した生地を選び、太さや長さ、色を合わせた紐を組み合わせています。

一生ものをいつまでも大切に。私はこのようにライカの次第を調えてみました。

  • カメラ:ライカバルナックⅢfレッドダイヤルセルフ付 1955年製
  • 仕覆製作:宮﨑千佐子
  • 表裂:生紬錫箔(日本刺繍露草三原佳子)
  • 裏布及び中込:平絹
  • 外付けファインダーを包む布:1950年代のフランネル(フランス古裂)
仕覆に収まったライカ
仕覆の紐を開けた中の様子
内部に入るクッション、ファインダーを包む布
錫箔を施した生紬の表裂
  • 写真:小川義文

オーダーについて

参考価格:120,000円〜150,000円 カメラの機種や使用する生地によって変わります。
製作期間:およそ3〜4ヶ月 その間カメラをお預かりすることになります。
連絡先:こちらまでメールでお問い合わせください。
    chisa@myagent.ne.jp